【インド占星術 ジョーティッシュ】Meghan Markle メーガン・マークル編 ナクシャトラベースでセレブリティーの誕生ホロスコープをチャート分析をするシリーズ。
※2024年4月21日よりスタートする「インド占星術、ジョーティッシュを学ぼう ナクシャトラ・マインドマッピング 第4期」で、ナクシャトラをベースとしたチャートの細かい見方などはお伝えいたします。
Meghan Markle
メーガンは、1981年8月4日、アメリカ合衆国ロサンゼルス生まれ。母親はアフリカ系アメリカ人、父親はアイルランド系オランダ人。アメリカ中西部の名門、ノースウェスタン大学で演劇と国際関係学を専攻。
女優時代の代表作は、ニューヨークの一流法律事務所が舞台の米ドラマ『SUITS/スーツ』(2011年放映開始)。メーガンは業界でベテラン弁護士を父に持つ駆け出しの法律事務員で、ダブル主演の男優と恋に落ちる等身大の女性をシーズン7まで好演し知名度を上げる。当時一視聴者としてドラマを観ていて自然な演技に好感が持てる女優でしたが、後にハリー王子と結婚し英国の王室に入ることになるなど誰も想像しなかったでしょう。
2016年7月、友人の紹介でプリンス・ハリーと出会い、メーガンは仕事の合間を縫っては頻繁にロンドンを訪れ、親交を深めた。同年秋にはウィリアム王子夫妻や父チャールズ皇太子へも紹介され真剣な交際に発展した模様。
ヘンリー王子との結婚式直前、ロイヤルウェディングに向けて準備する父トーマス・マークルの姿がゴシップ誌に掲載。しかし実際はトーマスがマスコミから謝礼を受けて撮らせたやらせ写真であったと発覚。メーガンも父の非常識な行為に落胆する。
2018年5月19日、ロンドン郊外ウィンザー城のセント・ジョージ礼拝堂で結婚式を挙げた。結局トーマスは結婚式には不参加。メーガン妃は式当日、バージンロードをチャールズ皇太子と歩くこととなった。
2019年5月6日、第1子のアーチーを出産。しかし2020年1月、ハリー王子と共に突然王室脱退を発表した。
メーガンは映画制作会社社長のトレヴァー・エンゲルソンと2011年に結婚。2年後の2013年8月に離婚している。
アセンダントはヴァルゴッタマ、プシュカラのラーフ
メーガン・マークルのホロスコープを目にすると、先ず目立つのがパワフルな1ハウス。ラグナ(アセンダント)は蟹座0°41’のプナルヴァスに位置。活動宮の最初のパダ(3°20’)はヴァルゴッタマといい、ラシを9分割しても同じ蟹座となる好位置です。さらにこのパダは木星支配のプナルヴァスの4パダにあたります。木星支配のナクシャトラのパダ4はプシュカラといい、そこの位置するグラハに滋養を与えその惑星はウーチャ(高揚)と同様の強度を与えれます。これはラグナにも同様に働き、ネイティブに迷いや躊躇なく人生を切り開く自信と確信を与えます。
ナクシャトラから分かるメーガンのアセンダントの強運さには、実はもう1つ理由があります。アセンダント付近、蟹座8°2’のラーフはプシュヤ・ナクシャトラのパダ2にあたります。プシュヤのパダ2も正真正銘のプシュカラです。凶惑星のラーフは、木星の神ブレハシュパティが支配するプシュヤのプシュカラ・パダで品格を得ます。ドラッグやアルコール依存症になるような常習性や他の悪魔的要素は軽減され、この位置のラーフはネイティブに現世的な成功を掴むよう奮い立たせます。但し、戦略的なアプローチやしたたかな生き方は、家族や近い人の意見に耳を貸さないなど、時に身勝手に映ることもあるでしょう。またラーフが1ハウスにいる人は、決して衝動的に行動せず、信頼できるアドバイザーやチームを周りに置くことが賢明です。ラーフは飽くなき欲望を掻き立てるグラハでもあるので、心の平安を優先し野心に振り回されないことも幸福への鍵となります。
更に同じ1ハウスの蟹座には11°59’にブッダ(水星)と18°24’スーリャ(太陽)までがいて、ブッダアーディッティヤ・ヨガを形成。少々コンバスト気味ではあり父親との確執を物語っているものの、ブッダアーディッティヤはマハプルシャ・ヨガといってリーダーシップや名声を与えます。これらの要素から、メーガンはどう転んでも普通に家庭に入って夫について行くタイプの女性ではありません。
実際メーガンは、ルワンダに綺麗な飲み水を提供する、インド女性の権利運動支援など様々な慈善事業に非常に情熱的です。これからも益々世界中の弱者のため名声を活かし活躍してほしいものです。
7ハウス(パートナーの部屋)のケートゥはアビジットの領域に
最初の結婚は映画制作会社社長、そして2度目はなんと英国のプリンスとなぜ彼女は人も羨むような結婚ができたのでしょう。一般的に見れば7ハウス(結婚・パートナー)にケートゥがいること自体、特に憧れのプリンセス・ウエディングには結びつかないように思いますが、その秘密はナクシャトラにありました。
今日ではナクシャトラは27星群を指しますが、実はもともと幻のアビジットと呼ばれるナクシャトラが存在しました。(これについては著書『まだ誰も知らない27星群ナクシャトラ』に書いてあります。)
アビジットは他のナクシャトラに比べ山羊座の6°40' - 10° 53' 20''という限られた領域を占め、そこを通過するグラハ(惑星)に絶対的な勝利や幸運を授けます。もちろんそのスケールには、ホロスコープ全体の強度により個人差はあります。メーガンの場合、その宿命は1ハウスの強度と2ハウス・プルヴァパルグニの金星などに現れています。プルヴァパルグニは、27星群で最も結婚とのつながりの深い金星支配のナクシャトラです。蟹座アセンダントのメーガンにとって金星は機能的凶にはなりますが、プルヴァパルグニは結婚の最初の数年を支配するため、出だしは好調な傾向にあるのです。しかしアビジットにいるとはいえ、所詮7ハウスのケートゥは離婚を起こしやすく、メーガンも既に一度の離婚を経験しており、今後ハリーとも別れがあっても不思議はありません。
3ハウス ハスタのパダ1はアシュタマムサ
ナクシャトラには、アシュタマムサというカルマにより課題や混乱の多い位置関係が存在します。ハスタ・ナクシャトラのパダ1がその1例です。
メーガンのホロスコープを見ると3ハウスにアシュタマムサがあります。ハスタのパダ1に月11°18’、土星12°15'、木星13°4’のステリアムが形成されているのです。1つのパダで3つの惑星のコンジャンクションは非常に稀なケース。ましてやアシュタマムサのパダとなればなおさらの事。
月はマインド(心)であり1ハウスのルーラー。更に土星はマラカである7ハウスとドゥスタナ8ハウスのルーラーという複雑な図式となっています。
*マラカはキラーハウスとして知られ、人々が命を削るほどストレスを与える部屋。ドゥスタナは、6、8、12ハウスを指し、一般的に人生の困難に関連する部屋となります。
8ハウスのルーラー土星の影響は、伝統的な英国の王室から不労所得の巨万の富を得るという意味で既に力を発揮しています。木星は幸福と富の9ハウスとやはりドゥスタナのルーラーであり、木星と土星は中立であるものの、月に近い土星は月を敵視してしまうグラハであります。ですからメーガンは、人生を通して人間関係や自らの進路でかなりの心の葛藤を味わうであろうことが推測できます。楽観的に前向きに人生を拡大させようとする『木星』と、人間社会の厳しい現実、別れや悲しみをもたらす『土星』の狭間で揺れ動く傾向にあるのです。彼女の父との確執も、このアシュタマムサにいる木星は、父親を表す9ハウスの支配惑星でもあることからも頷けます。彼との関係も一筋縄では修復できないと見受けます。
メーガンは2015年8月12日~16年間の木星期に入りプリンス・ハリーと結婚し王族に嫁ぎました。アシュタマムサにいる木星支配の木星期も、シンプルに大吉の時期とは言えません。実際木星期のプリンス・ハリーとの結婚で、人種差別(本人主張)や理想と現実に葛藤し、木星・土星期に王室を離脱しています。ここでもアシュタマムサの影響がしっかり浮き彫りになっています。
そしてあと7年後の2031年8月21日には彼女の月に近い土星支配の19年の土星期が到来します。木星期と同様、アシュタマムサにいる惑星のダシャは決して楽ではありません。更にここ3ハウスの土星は損失を意味する12ハウスの17°51’のアルドラの火星をハードアスペクトしています。火星を敵視する土星のドゥリシュティ(アスペクト)が破壊的なアルドラで起こっているので、今の木星期からエゴを抑えて周りの人たちとの調和を図らなければ思わぬ損失を招いてしまうことになりかねません。
一方、土星支配7ハウスにはケートゥがいます。土星期が始まる前にハリーと別れていれば、様々な葛藤からスピリチュアルコミュニティを心の拠り所として生きる可能性もあるかもしれません。そうなれば当然彼女はそのカルト的なコミュニティの宣伝塔となることでしょう。また、万が一プリンス・ハリーと離婚しても、パワフルな太陽と水星が7ハウスをアスペクトしていますから3度目の結婚も充分考えられます。恋愛や初期の結婚生活のときめきを好むプルヴァ・パルグニの金星は恋多き女性を意味しますから。
彼女がこれからどう自らの宿命を生き、試練も学びに変え魂の進化につなげていくか目が離せませんね。
インド占星術 ジョーティッシュのホロスコープチャート分析 メーガン・マークル編いかがでしたか。
もっとナクシャトラを中心にホロスコープ・チャート分析したい人は2024年4月21日からのミスティカル・ライトのコースにご参加ください。
それまで予習したいな、という方は、ミスティカル・ライト 主宰 飯島淳之亮著
まだ誰も知らない27星群ナクシャトラをお読みください。
今回取り上げたヴァルゴッタマ、プシュカラ、アシュタマムサについても本書で取り上げています。
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