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ジョーティッシュ・ナクシャトラから観るカマラ・ハリス参戦米大統領選の行方 【無料チャート分析】

更新日:8月15日


ジョーティッシュ・ナクシャトラから観る【無料チャート分析】大統領選に新風を巻き起こすカマラ・ハリス民主党大統領候補のホロスコープから11月の大統領選の行方を占う。


【カマラ・デヴィ・ハリス】米国副大統領。サンフランシスコ市郡地方検事、カリフォルニア州司法長官、そして上院議員などの公職を長年歴任し、副大統領に選出された。インド人の母親を持つ。(在日米国大使館のウェブサイトより) 7月21日(日)神聖なグルプールニマの満月に、彼女にバトンが渡され、女性、若年層、黒人、マイノリティーを中心に一気にポジティブで希望に満ちた新鮮なエネルギーに満ち溢れ、民主党は一気に活気づいている。


カマラ・ハリス氏が参戦したことで、今回の大統領選の選択肢は「検事・司法長官(ハリス)」 vs. 「右翼の男尊女卑、人種差別、性的犯罪者、および有罪判決を受けた重罪犯(トランプ)」という図式が浮き彫りになった。


十代の時、George Orwell の「1984」を読んだ。陰鬱なディストピア(暗黒郷)を描いた作品。2015年にアメリカがラーフ期に入ると、Republicans(共和党)の政治的議論を聞いていると、『1984』の世界を実現したいかのようだ。


レーガン大統領やブッシュ大統領の時代の共和党は古き良き、楽観的で自由なアメリカンドリームを象徴していた。今ではすっかりマガの支配下にありシニカルで排他的、誤った意味でアメリカファーストを謳い、憎しみとフラストレーションに満ちた醜い党に成り下がってしまった。

今回の選挙のサイクルでも2度の中間選挙と大統領選に敗退、2度弾劾されたドナルド・トランプをまだ祀り上げている。利益のためそれを煽るビリオネアやマスコミも見るに堪えない。


多くのインド人のジョーティッシでさえ2020年にドナルド・トランプが再選されると占っていた。わたしは、絶対にあり得ないと当時のブログ記事や授業でも断言していた。

今年5月にも以下の記事で、2024年のトランプの再選も絶対にないと書いている。





今回の記事ではバイデン大統領の撤退、副大統領カマラ・ハリスの台頭についてジョーティッシュの見解をレポートする。



米副大統領カマラ・ハリス 
US Vice President Kamala Harris

目次





 バイデン氏、大統領から撤退

 

民主党内からの米大統領ジョー・バイデンに対する逆風が強まったきっかけは、先日6月27日に実施された第一回米大統領候補者討論会であった。


バイデン氏の答弁は非常に歯切れが悪く、年齢による衰えが全面に出てしまい支持者を困惑させ、メディアでも一気に選挙戦の継続を疑問視する声が噴出した。大統領選の討論では、Incumbent Curse といって、まるで呪いにかかったように現職の大統領が何故か苦戦してしまう傾向にある。これはオバマ 前大統領にも起こった惨劇である。しかし経済や社会情勢で大きな問題がなければ、通常現職の大統領は2回目の討論会で復活し、一度の討論の失敗だけで支持率が大きく下がったり、まして撤退騒動には至らない。


しかしこの1年で既に幾度か老化を指摘されてきたバイデン氏。6月27日の討論での覇気のないパフォーマンスは、政治生命の危機さえ匂わせる惨事となった。


英語では、 Changing horses in the midstreamということわざがある。このフレーズには、川を渡る途中で別の馬に乗り換えるのは賢い選択ではなく、という意味が込められている。


バイデン氏の加齢による衰えが露呈されても、大統領選の期日前投票が始まるのは9月。このタイミングで民主党の大統領候補を入れ替えるといってもリスクは大きい。翌日の遊説でバイデン氏は、以前の勢いを取り戻してくれた。支持者はなんとかこの調子で秋まで持ちこたえてくれるものかと祈る気持ちだった。


しかしその数日後のニュース番組でバイデン氏は、1対1のTVインタビューに応じた。登場したバイデン大統領には冒頭からやはっり以前の勢いや自信は見られず、インタビューでは精彩を欠き更に民主党上層部の不安を掻き立てる結果となった。

その数日後、そこに追い打ちかけるように、バイデン氏はウクライナのゼレンスキー大統領を誤って「プーティン 大統領!」紹介してしまう。


ここからドミノ倒しのごとく民主党内部からバイデン氏の大統領選撤退を求む声が広まっていった。そこでタイミング悪く、大統領はとうとうコロナにまで感染してしまった。


わたしはこの一連の報道を見守りながら、2022年に土星期に入ったBiden氏と、6月からクンバ(水瓶座)で速度を落とし討論会があった6月末には逆行に入っていた土星の影響という因果関係を無視できずにいた。



Joe Biden大統領 ラシクンダリ
Joe Biden大統領 ラシクンダリ

Biden氏 グラハ&ナクシャトラ配置
Biden氏 グラハ&ナクシャトラ配置

2024年6月初旬からの水瓶座の土星の動きは、バイデン氏のラグナ(ヴリシュチカ・蠍座)と月(メシャ・牡羊座)にドゥリシュティ(アスペクト)を落とす。

81歳のバイデン大統領のように高齢者にとってこのような土星のアスペクトは、老いに拍車をかけてしまう。2022年6月から土星期に入ったバイデン大統領にとっては尚更のことである。大統領選の最も重要なフェーズに入ったところでのこの土星のトランジットは正に悪夢と言えるものであった。更に逆行に入ったシャ二(土星)は地球の正面にあたる位置で力を強めている。バイデン氏の言動や行動に著しい老いと衰えが目立ってしまっていたのも必然だったのだ。


実際バイデン氏のラグナと6ハウスの月への土星の逆行のアスペクトは11月まで続くため、今後も健康面への影響が油断できない。


 

 グルプールニマの日に急展開


そんな中バイデン大統領は7月21日に大統領選からの撤退を発表、Kamala Harris副大統領を後任候補者として支持表明した。インド人の母を持つカマラ・ハリス 氏にとって、21日のこの展開は運命的な意義がある。


7月21日(日)は太陰暦アシャーダ月の満月。アシャーダ月の満月と言えばグルプールニマ。グル(木星・バガヴァーン)の恩恵と導きに感謝を捧げる日。ホロスコープで9ハウスの木星の位置が素晴らしいバイデン氏は、奇しくもこのグルプールニマの日に今期での大統領辞任を発表したのである。


Biden氏のラシ・クンダリをみると、木星がプナルヴァスのパダ4に位置し、プシュカラでヴァルゴッタマという最も吉兆な状態であることが分かる。更にその木星はカルカ(蟹座)でウーチャ(高揚)となっている。事故や病気で息子や妻を失すなど悲劇を乗り越え、ダルマ(正義・道徳)を重んじ50年に渡り政治家として国民に仕えてきたBiden氏の功績から木星の影響がはっきりとうかがえる。


11月まで逆行の土星の影響が懸念されるバイデン氏だが先ずは休養し、残りの任期に中東の和平、ウクライナ情勢の安定、さらに米国の民衆にとって最善の法案を通して有終の美を飾ってほしい。



さて7月21日当日、Mystical Light ではナクシャトラのクラスを秋葉原&オンラインで実施していた、グルプルニマの日の授業ということもあり、この日月が通る勝利のナクシャトラ『ウッタラ・アシャーダ』について、そしてグル~木星のエネルギー高まる1年に1度の神聖な満月の意味を語った。

この日の授業の2日前の金曜日、資料の最終版を送付する際、グルプルニマのバクティというテーマにちなんで表紙の画像を蓮の花に変更していた。


帰宅後しばらくして、バイデン大統領が大統領選から退いたこと、そして後任にはカマラ・ハリスを支持するとの報道をインターネットで知った。それはまさに月が究極の勝利のアビジット・ナクシャトラを通過している時であった。


そして副大統領ハリスのファーストネーム「カマラ」がサンスクリット語で蓮の花であることにふと気づいた。バイデン大統領の健康も懸念していたので無意識のうちにロータスというシンボルをチャネリングし宇宙からサインを受けていたことに気づき独り歓喜した。


ニュースを聞いた瞬間、『川を渡る途中で馬を変える・・』ということに関するネガティブなニュアンスは一切感じず、民主党にとって非常にポジティブな空気の流れを確信した。


これは討論会以来初めてのことではなかった。トランプは副大統領候補に 右翼で中絶反対派で不人気のJD ヴァンス氏を選んだと発表された時、これは民主党への追い風になるとすぐに確信した。ヴァンス候補はこれまで、「子供がいない人は、子持ちの人と同じ権利を持つべきでない。」などと意味不明の発言を繰り返し、子供を産めない女性のことを Childless Cat Ladies (こどもがいなくて猫を飼う淋しい女性)と心ない発言を繰り返してきたことを知っていたからである。実際副大統領候補に指名されてから、このことは再び大きく報道でクローズアップされ女性はもちろん、若年層からも大いに反感を買っている。



 

 ジョーティッシュ・ナクシャトラから観るカマラ・ハリス参戦米大統領選の行方


新規大統領候補 カマラ・ハリス ラシクンダリ
新規大統領候補 カマラ・ハリス ラシクンダリ

Kamala Harris Rashi Kundali Detail
Kamala Harris Rashi Kundali Detail

米大統領 Joe Biden が大統領選から撤退した数日後、新たに大統領候補となったKamala Harris副大統領の勢いが止まらない。Z世代、女性、マイノリティーを中心に民主党が一気に活気づいている。


興味深いデータがある。トランプ氏が大統領選に当選した2016年以来、団塊の世代2千20万人が既に死亡している。逆に4千万人のZ世代が新たに選挙権を得ている。日本でもニュースメディアはこぞってあてにならない世論調査の結果を日々報道し接戦だ!トランプ再選確実!と騒ぎ視聴率やクリックを稼いできた。こうした茶番もそろそろ終わりになるだろう。


中絶を完全に非合法化したい共和党。その白人至上主義、男尊女卑、人種差別的、党派争いを煽るだけのレトリックに大半の米国民は癖癖しているのが現実である。

一方カマラ・ハリスのメッセージは、女性、子供、弱者、マイノリティーに優しいアメリカンドリームを彷彿させる。カマラ・ハリスのフレンドリー且つ品行方正なイメージ。 それはプロレスのヒールが酒に酔った勢いで話すような品のかけらもない、嘘を機関銃のように吐きだすトランプの遊説スタイルとあまりに対照的なのである。


それでは副大統領カマラ・ハリスのラシクンダリ(ホロスコープ)は、何を語っているだろうか。


☆現在ラーフ期の真っただ中のアメリカ。カマラ・ハリスもまたラーフ・金星期(2024年2月7日~2027年2月6日)に入っており国との相性が良い。もともと彼女のラグナは、ラーフとコンジャンクション(ラグナ:双子座の1°4’のラグナ/ラーフ:1°9’)。


一般的に好位置のラーフは、現世のキャリアや名声を押し上げる。カマラ・ハリスのチャートではラグナとラーフの度数が同じなので、当然ナヴァムサチャートでも、1ハウスでコンジャンクション。

興味深いことにD9のラグナとラーフは「法と秩序」の天秤座にあり、公平さと正義を重んじる検事・司法長官としてカマラ・ハリスの使命を明確に示している。


一方D1で、ラグナはコミュニケーションの双子座にあり、ディスポジターの水星は教育・学問の5ハウスで太陽と共にブッダアーディッティヤヨガを形成。つまりラグナ、水星、太陽は共に彼女に高学歴と社会的地位を授けているのだ。


D1で金星は。メディア露出と人気を表す3ハウスに位置。現在ラーフ・金星・金星期のカマラ・ハリス。大統領候補として発表されてすぐにソーシャルメディアでミームがバズり若年層や女性を中心に一気に活気づいたことが頷ける。金星はまた自ら支配する華やかなプルヴァパルグニにいるため、「自由に活躍する女性」の象徴、また国民の母のようなイメージでスポットライトが当たっているのだ。

金星は双子座がラグナのカマラ・ハリスにとって機能的吉惑星にあたるため、ラーフ・金星・金星で頭角を現したことは必然なのである。


驚くことにラグナダシャ・システムで観ても、カマラ・ハリスは現在水星・金星・金星期にある。水星と金星は共にラジャスの惑星で、ミトラグラハ(親友同士)。

彼女のメッセージは実に説得力があり既に浮動票を民主党に動かしていることも不思議でない。当然ヴィムショーッタリダシャから判断しても、この勢いは続きそうである。


カマラ・ハリスのホロスコープにおいて土星は9ハウス、でムーラトリコナというパワフルな図式。もうすぐ60歳になるカマラ・ハリスは、サターンリターンを迎えている。これまでの努力が実るキャリアピークの到来を意味する。大統領に抜擢されるには絶好のチャンスなのだ。


現在ヴリシャバ(牡牛座)のトランジットの木星も、カマラ・ハリスのラグナにどんどんと近づき保護と恩恵を授けている。木星の楽観的なパワーが彼女を通して国民に希望を与えている。


カマラ・ハリスのD1の太陽がニーチャ(減衰)だがリーダーとして大丈夫なのか、と指摘する声もあるだろう。しかしビル・ゲイツ氏もそうであるように、太陽が減衰するリーダーは大勢いる。逆に民衆に仕える良きリーダーとなれる。更に太陽の減衰をキャンセルしている最大の要因は、「太陽支配の獅子座にある金星」と「金星支配の天秤座にある太陽」が繰りなす相互関係「パリヴァルタナヨガ」である。エリートでありながら若年層でさえ親しみを感じる嫌みのない女性リーダーとしての好感度は、太陽と金星間の絶妙な相互関係に大きくサポートされているといってよい。


また蟹座で減衰する火星についても、インドの占星術師の多くが、「火星が減衰した女性と結婚するとよい」と言うほど、女性にとっては必ずしもネガティブなことでない。ただこれが2ハウスにあたるため、11月の選挙が終わるまで遊説では、戦略的(ラーフ)にテレプロンプターと脚本に頼り、とにかく失言だけを避けてもらいたい。


カマラ・ハリスのミドルネームはデヴィ。聖典デヴィ・バガヴァタ・プラーナによると、デヴィ(=ドゥルガ女神)は、この世の平和を脅かす悪魔マヒシャアスラを倒すため現れた。

カマラ・ハリスはラーフにより分断されたアメリカを、醜いマガというムーブメントにとどめを刺すべくここから100日余りの選挙戦を戦い抜いて欲しい。グラハ、デーヴァ、ナクシャトラはカマラ・ハリスに勝利の追い風を送っている。




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